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ツッツピーコ通信 2022.12.21

【ツッツピーコ通信】 鍼灸の経路治療についてのお話

 

こんにちは、鍼灸師、漢方コーディネーター、薬膳調整士の須藤です。

伊豆も冬らしくなり、朝晩が10℃を割るようになり冷えてきました。自分もやっと踵までの長いパンツを履くようになり、長袖シャツにベストを羽織るようになりましたが、未だに裸足のままです。しかし、頭には毛糸の帽子を被りはじめました。
そして、温泉三昧の日々です。伊豆はいい湯だなあとほっこりと日々を過ごしています。


今回の題材は、前回から続き、アイウェルネスで自分が行なっている’経絡治療’についてです。


鍼灸治療の源は、中国古典の‘素問‘‘霊枢‘‘難経‘から発祥し、診断・治療体系が確立された医学であり、三千年以上の歴史を持つ伝統医学です。
日本の鍼灸は、明治維新以降西洋医学に本道を奪われて長久に停滞してきました。しかし、昭和10年頃、古典を顧み、鍼灸を見直してみようという流れが生まれ、明治維新以降の鍼灸業界に、経絡治療が出現しました。経絡治療という名前は、他の病名・症状により治療をする鍼灸と分けるために、生まれたものであり、これこそが、鍼灸のメインストリームです。


鍼灸には、‘証‘という概念があり、証を立てて、証に従って治療をします。証は鍼灸の独特のものであり、四診(望診:観る事、聞診:聴く事、問診:問う事、切診:触れる事)法により、立てられます。



経絡治療には、‘本治法‘と標治法‘があり、その両方で一つの治療法となります。本治法は、四診法により、証を立て、証に従って身体のツボを使い、病の本質である変動のある経絡を補寫調整をして治療を行う方法です。


本治法は、生命力を強め、自然治癒力を高めることができます。このことが、鍼灸治療の本質と言えます。


標治法は、患者さんの愁訴や病症に従って、全身を観ながら、局所の虚実に対する補瀉やその病症に関連する経絡の虚実に対して補瀉調整、特効穴治療等を使用して治療をしていきます。


自分は、嘗て色々と何が鍼灸治療の最も優れた治療方法なのか迷ったりもしました。


最終的に経絡治療に至り、この治療を習得をするために、四診法を学び、「証立て」ができるようになりました。
そして、病気の人に触れ、身体の寒熱を知り、鍼術の基本を身につけて、補瀉手法ができるようになり、診断から治療までの流れを学ぶことで、やーっと(約10年)本治法と標治法を自在に操る事ができようになりました。


しかし、鍼灸師という職業は死ぬまで一生修行。常に謙虚に、常に上昇志向でゴールの見えない道を歩き続ける事こそが真実であり、自分はそのことを決して忘れずに生きていくつもりです。
生涯一鍼灸師として。



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